「ずっとずっともっと気高く『飢え』なくては!」
前回第六部は「憧れのアルテムスとの出会い」のお話でした。
前回はこちら
今回の第七部はブランドの軌跡
「IVTTを始めてからの旅路」のお話です。
出張とかっこつけて行くけども、現実は超貧乏旅行、撮影に四苦八苦!
まっすぐで平坦な道とはいかない奮闘記をご覧あれ!
「『一番の近道は遠回りだった』『遠回りこそが俺の最短の道だった』」
目次 1st.stage:ブランドに必要なもの、写真 |
ブランドに必要なもの、写真
ブランドを初めて生産に四苦八苦し、なんとか商品を揃え、ネットショップもとりあえずオープン。
しかし、先に始めていたインスタグラムやネットショップに載せる写真が無い!
ネットショップ開店時は今では目を覆いたくなるような、とんでもなく酷い写真が載っていた、、、(恥ずかしい)
これでは見てくれる方にIVTTの魅力が伝わらない!
ということで、2018年の1月にLA Fit Expoを見に行くついでに古巣ベニスゴールドジムで撮影を敢行することにした。
1月はなかなか航空券が安くならない時期。
普段は安い航空券をめちゃくちゃ探しまくって海外へ行くので、1月は厳しい。
しかし、LA Fit Expoは毎年1月に開催と決まっているので、今行くしかない!と意を決して行く決意をした。(LA Fit Expoのお話はまた別でしますね)
今でもそうなのだが、撮影のための荷物はすごいことになる。
IVTTのアイテム全種類の全サイズを持っていくことになるからだ。
「撮影するモデルに合わせたサイズだけでいいんじゃないの?」
と思われるかもしれないがそうではない。
モデルのサイズ感、突然必要になる組み合わせ、全ての状況に対応できるようにしていかなくてはいけない。
IVTTのアイテムだけじゃなく、全身のコーディネイトを用意していかなくてはならないので、パンツも4本、靴も3〜4足持っていくのが常だ。
それを揃えただけで最大サイズのスーツケースの3/4が埋まる。
隙間に最低限だけの自分の荷物を詰めて出発だ。
全ての旅での共通事項だが、現地での宿も問題だ。
ホテルの個室に泊まるなんてとんでもない!
LAに来る航空券代だけで一杯一杯だ、節約節約!
コリアンタウン(あまり治安が良く無い)にある安いドミトリー(一泊約2000円のとこ)に6泊7日だ。
アメリカはuber(イーツじゃなくてタクシーの方)が発達していて便利だが、決して安くはない。
移動もケチって空港から3時間かけてバスで移動した(超おっそいんですよバス、、、)。
とにかく本来の目的以外は節約!節約!だ!!
[1st.stage]
最初の撮影!誉れあるベニスゴールドジム編
今回の撮影のカメラマンは留学中の友達、韓国人のアンドリューに頼んだ。
アンドリューはLAに滞在しながら韓国人向けのLAツアーガイドと写真を撮るサービスを生業にしていた(2020年残念ながら母国へ帰国)。
アンドリューがモデルのレヴィも連れてきてくれた。
そう、みなさんがいつも目にしている彼だ。↓
このレヴィ、LA NPCのコンテスト(アマチュア大会)でも優勝したことがある、まさにLAにたくさんいるマッスルモデルの一人だ。
本業はモデルではない(!)が、一眼見てわかる圧倒的なバルクはみなさんの脳裏にも焼き付いているであろう。
この時はおーいけ、アンドリュー(カメラマン)、レヴィ(モデル)の計3人。
撮影自体は楽しく進み、皆さんがよく目にする写真達をたくさん撮ることができた。
モデルが一人だったこともあり、まだそこまで忙しくはなかった。
しかし、この後の4月、9月に地獄を見ることになる、、、
↑ベニスゴールドジムはどこを切り取っても様になる。
↑これがアメリカか、、、まじででかかった。
↑ドリュー(アンドリュー、だからドリューって呼んでた)仕事中。
↑初撮影チーム。レヴィのこの私服かっこいいんだよなあ。
[2nd.stage]
いきなり人数が増えた!ドイツ・フランクフルト撮影編
同じ年の4月、世界最大のフィットネスエキスポ・FIBOを見るため+撮影の為にドイツ・フランクフルトへ飛んだ。
たまたまめちゃくちゃ安く飛行機のチケットを買えたので、乗り換えに14時間かかったが気にせず行ってきた。(日本から全部で28時間かかった)
撮影用の荷物を入れたスーツケースを2つとバックパックを背負った超重量荷物。
乗り換えのイタリア・ローマの空港で寝ている時にMacbookとiPadを盗られるというアクシデントに遭いながらも、フランクフルトの友達、オリバーのところになんとかたどり着いた。
(盗られたものはその後保険でなんとかなりました。旅行中はめちゃくちゃ不便だったけど、、、)
FIBOはドイツのケルンという街で開かれるので(ケルン大聖堂が有名ですね)、しばしオリバーとの再会を楽しんだあと、バスでケルンへ。
(FIBOの話もまた別でしますね!)
FIBOを4日間視察したあとフランクフルトへ戻り、いよいよ撮影だ。
宿はオリバーの家に泊まっていたので、車まで出してくれた。
当初オリバーが男女一人ずつ連れてくる、みたいな話だったが、当日は4人いた笑。
この時はおーいけ、オリバー(カメラマン)、モデル4人(バディ、ルース、ララ、リーナ)の計6人。
4人分のコーディネイトを着せるだけで慌てふためき、4人分の荷物と自分の荷物を持ち、逐一オリバーの撮った写真をチェックする。
休む暇なんて一瞬もない!!
撮影の段取りを組んでおくことの重要性を実感させられた。
考えてきても現場で変わることが多々あるのですがね、、、
しかし、オリバーの撮影力とモデル達もみんな荷物やらなにやら手伝ってくれたので良い写真がたくさん撮れた。
この時のも皆さんがよく目にしている写真達だ。
成果物の写真がとても良かったので満足している。
↑モデル達。撮影場所は駅の入り口!
↑おーいけのプロフ写真もこの時に撮ってもらったもの。
↑みんな手伝ってくれた(画質が荒くてすいません)。
↑カメラマン・オリバーは動画も得意なのです。
↑ここで撮った写真なんでか無いんだよなあ。
↑IVTT着てる人がたくさんいると(撮影だから当たり前なんだけど)、なんだか嬉しくなる。
↑撮影後にみんなと。お疲れ様!ありがとう!!!
[3rd.stage]
今までで最も過酷な撮影!LAアゲイン編
9月と言ったらみなさんなにかわかるだろうか。
そう!この業界では毎年9月はミスターオリンピアの季節だ!!!
※正式名称Olympia Weekend 通称ミスターオリンピア。
ボディビルの世界一を決める大会。世界一と言ったらこの大会での優勝者のこと。
※ちなみに今年2020年は12月開催に延期。
この時もたまたまドイツの友達オリバーがLAに来ていたので、カメラマンいるし、宿代を節約できるし、いつオリンピア見るの?今でしょ!ということで行ってきた。
モデルは男性モデルには前回と同じレヴィを、女性モデルには語学学校時代の友達のゆきな(高瀬友規奈)にお願いした。
ゆきなはLAを拠点に活動している女優だ。
モデルはそんなに経験ないとのことだが快く引き受けてくれた。
オリンピアを見にラスベガスから帰ってきたあと、いよいよ撮影が始まった。
(オリンピアの話もまた別でしますね!!)
この撮影はめちゃくちゃ大変だった、、、
おーいけ、オリバー、レヴィ、ゆきなの計4人。
前回より人数少ないはずなのにやることが多すぎる!!
理由は単純、「暑いから」!
モデルに汗をかかれたら困るのだ!!
タンクトップに色がうつってしまう!!
こまめにタオルで汗を拭き、日傘をさしてモデルを避難させ、水分補給も怠らず。
それを2人分のコーディネイトを持ちながらやる。
これほどアシスタントが欲しいと思ったことはない、、、
しかし、写真の方はゆきなの表現力が素晴らしすぎて大満足!!!
さすがは女優。いちいち表情とポーズが決まる。
オリバーもすっかり被写体としての彼女に夢中だった。
オリバーのクリエイティビティとゆきなのアーティスティックがケミストリーしたマーベラスなシューティングだった。
(もちろんレヴィもよかったよ!カタカナ多すぎだね!)
↑サイトのトップ画の写真はこの時のもの。
↑撮影メンバー。LAらしいカンカン照りでとにかく暑かった。
↑カメラマンが地面に寝るのはよくあること!
↑ロケ地も良かった。あとから見たら某海外ブランド達も撮影していた場所だった。
↑この洞窟みたいなとこは美術館の中。
↑美術館内でも撮影。特になにも言われないのがアメリカのいいところ。
↑小人になれる空間。椅子が大きいでしょ。
[4th.stage]
安心安定!日本での撮影
お前海外ばっかり理由つけて行ってるやんけ!と思われるであろうが、しっかり日本でも撮影している!
基本は新商品発売のタイミングに合わせての撮影なので、そんなに頻繁にやるわけではないが。
2019年はたまたまゆきなが日本に戻ってきていたタイミングで新しいキャップが出来上がったので、その撮影を敢行した。
今回は日本で、しかもお手伝いスタッフも加えてだからなんと楽なことか!
メンバーはおーいけ、ゆきな(モデル)、カメラマン、スタッフの4人。
撮影するアイテムもキャップを中心に少し、という感じだったので非常に気楽にできた。
がしかし!試作品を着てもらいたかったので、結局前日は朝4時まで準備していた、、、
(撮影は夕方からだったから大丈夫だったけど)
撮影自体は無事に今回もよい写真が撮れた。
モデルとカメラマンと街の雰囲気がマッチしたのだ。
↑前のサイトでも使っていたこちらはその時に撮ったもの。
↑以前もお見せしたとんでもない状況はこの時の。結局いつもこのスタイルになる。
↑もちろん写真には写ってないが、下にビニール袋とトートバッグを敷いて汚れないようにしている。
↑お手伝いスタッフ。仕事せい。
↑結局走ってるのはいつものこと。
↑道で旅行客に道を聞かれるのも撮影の醍醐味。
[5th.stage]
「ありがとう」・・・それしか言う言葉がみつからない・・・
ここまで改めて振り返ってきて思うが、本当に色んな人に助けられながらやってこれた。
常々「アパレルは誰かが着てくれないと意味が無い」と言っているが、みなさんにお届けするための準備も一人ではできないのだ。
何度も何度も言うようにしているが、この場でもモデル・カメラマン・スタッフにお礼を言いたい。
この第七部の元ネタ、SBRの名シーンの名台詞を借りよう。
「本当に、、、本当に、、、『ありがとう』、、、それしか言う言葉が見つからない、、、」
〜〜〜
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました!
これにて全七部「IVTTの奇妙な成り立ち」シリーズは一旦幕です!
おーいけ先生の次回作にご期待ください!
また様々な話題で更新していきますので、 いつでも読みに来てくださいね。
アリーヴェデルチ!(さよならだ)